写真から引き出されるそれぞれの想い

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薔薇の美しい季節になりましたね。薔薇園に行かなくてもお家の庭先からに咲いている薔薇から優雅な香りが感じられます。

今回写真集を見るワークを行いました。その時新たに気が付いたこと、写真を見ることで引き出されるもの・ことについて書いてみたいと思います。

このワークの1番目の目的は様々な写真表現を知っていただくこと。どんな表現もOKなのだということを知っていただきたいので。中にはちょっとエキサイティングなもの、さらに言うとショッキングなものもあります。特に撮り始めの時は写真を自由に撮っているようでも自分で表現の枠を決めがちということもあるので、色々なジャンルの表現に触れることで視野を広げていただきたいのです。これはフォトセラピーではなくフォトレッスンの生徒さんにも望んでいたことですね。

2番目の目的は、写真作品をみてその表現から引き出される自分の想いを知ること。まずは「私はこんな写真が好き」「こんな風に撮りたい」で良いと思います。そして「なんだかわからないけどこの写真はひっかかかる」「これを見るとなんかもやもやする」など、眠っていた思い、感情が出てくることがあります。そうした部分に切り込んで、表面化させることも重要なこととしています。それを深め、理解していただきたくのです。これはクライアントさんによってすぐ感じられる方、時間が経ってから分かる方などそれぞれです。

展覧会などで絵画やインスタレーションなどを見たり、画集を見てもこうしたことは起こります。表現アートのちからは思っている以上に私たちを揺さぶります。しかし、写真は写っているものが現実そのものです。よほどの画像処理をしていない限り。ですから他のアートの数倍の強さでに私たちの眼・胸・脳めがけて飛び込んできます。これは長年様々な写真見ている私も経験しています。

今回のセッションでは、見て頂いた中の1冊に、私的な記録を撮り文章を添えた写真集がありました。その数ページがそのときのクライアントさんの状況とリンクして、強い思いが引き出されました。それらのページには、私的なテーマで撮る写真家ではなければ普通は撮らない被写体が載っていました。しかし他に用意した写真集の中にはもっとショッキングなルポルタージュなどもあり、私としてはその写真集はそれほど特別なものとは思っていませんでした。

その写真集を私は「こんな風に私生活を文章とともに記録していく表現もありますよ」というつもりで選んだのですが、クライアントさんがそこから感情が引き出されるとは想像していませんでいた。しかし繰り返しになりますが、写真が写すものはリアル、表現であろうが真実です。ダイレクトに来るものがあり人を直撃することがあります。

例えばトップの薔薇の写真。「あ~やわらかいオレンジ色の薔薇だな、キレイだな」「構図を考えて撮ってるんだな」などと思う人がいる一方、これと同じような花を嫌いな人からもらったばかりの人が見たらとても嫌な感情が引き出されるでしょう。薔薇の写真=キレイ、優雅な気持ちになる、は絶対ではないのです。

セッションではクライアントさんの引き出された想いから派生して、それにまつわることを掘り下げて伺いました。詳細は書けないのですが、とても中身の濃いお話が沢山できた実り多きセッションだったと思います。

何も知らずにその写真集を持って行ってしまい反省しましたが、クライアントさんは「全然大丈夫ですよ!」と言ってくださいました。とてもお優しい方です^^.

みなさまも機会がありましたら、様々なジャンルの写真集を見てみてください。感情、想い云々の前に、とても楽しいこともいっぱいあります。世界も広がりますよ。