神戸の結婚式カメラマン転落死のニュースをうけて

この記事はプロモーションが含まれています

ネットでニュースを見ていたら、神戸の北野クラブというレストランの屋上で、結婚式の前撮りをしていたカメラマンが転落死した、というショッキングな記事が目に留まりました。

私も以前、十数年ブライダルカメラマンでした。とっくに現役を退いたとは言え今回の事故は他人事とは思えません。ニュースによると屋上の芝生には柵もなかったとか。それも驚きです。

ブライダルの撮影では、通常結婚式の前に、はっきり言うとメイクしたばかりのキレイなときにカメラマンは新郎新婦の撮影をします。現場は屋上の芝生だったそう。外での撮影ですから天気も良くきれいな映像が撮れるシチュエーションだったのでしょう(亡くなったカメラマンはムービーさんだった模様)。カメラマンは撮影中にあとずさり、つまり「引き」の絵を撮ろうとしたと思われます。そして芝生が切れたところで転落。建物3階から路上約9mへ転落し、救急搬送されたものの死亡したとのことです。

この方も、一生に一度の記念に良い動画を残そうと、また一生に一度の記録だからこそ失敗はできないとの思いで撮影したのでしょう。しかし注意を怠った。そしてレストラン側もそのような事故を想定していなかった?本当に悲しいことです。

私もブライダルカメラマン駆け出し時代に、急いで滑って思いっきり転んだことがあります。幸いカメラも私も無事、誰にも接触しなかった。また知人のカメラマンが脚立から落ちてけがをした等々事故の話は結構聞いていました。しかしプロとして現場に出る以上、細心のリスク管理、事前調査は必須と心得ました。また、大事な記念の写真撮影だからこそ新郎新婦以上に自分の身の安全もしっかり守らなければいけない(そして他のすべてのスタッフ・業務に支障をきたしてはいけない)と肝に銘じるようになりました。

話を戻しまして、自分たちの晴れの日に死者が出るなんて新郎新婦にとっても辛すぎることです。

良い写真・動画を撮ろうとしてついついカメラに集中してしまうことはよくあること。しかし安全が何よりも大事。

仕事の撮影ではないですが、私のクライアントさんにも「撮影の時にファインダーや液晶を見ながら歩かない!カメラの操作も絶対歩きながらしない!」と強く警告しています。

まずは若くして亡くなられたカメラマンの方に心よりご冥福をお祈りいたします。そしてこのよう悲惨な事故が二度と起こりませんように。